伊勢型紙について  (その1-) 

2000.7.24 更新

(その2)伊勢型紙紋様の世界へ

(その3) 着物の世界へ  

 もっと詳しく伊勢型紙のことをお知りになりたい方は 

私のいとこが開いている六工房HP をご覧下さい

伊勢型紙の新しい世界が広がっています。

 

   重要無形文化財(人間国宝)というと、真っ先に頭に浮かぶのが 歌舞伎役者の市川左団次、それに 陶芸の浜田庄司など。 しかし、あまり知られていないのが 江戸小紋、京都友禅などに用いられる型紙の彫刻作業。 なんとこの分野で昭和30年の第1次認定で6人の伊勢型紙の彫刻士が認定されています。

 突彫の故南部芳松、縞彫の故児玉博、道具彫の故中島秀吉、故中村勇二郎、糸入れの城の口みえ、それにわが父錐彫の故六谷紀久男(初代 六谷梅軒)であります。

 これら伊勢型紙は 特に 江戸小紋に使われ、同じく江戸小紋で人間国宝に認定された故小宮康助の作品をサポートする重要な染色用の型紙になっています。 型紙は薄い和紙を2〜3枚を柿渋で張り合せ、熟成されて染色用に地元で特別に作られたものです。 

 このうち 錐彫で作られた型紙は 特に鮫小紋などと呼ばれる鮫肌紋様を円形の穴のみで作り出す細かい紋様が特徴です。 また 極通しと呼ばれる直行紋様の小紋は着尺幅の型紙にムラなく彫り進めるには それこそ息の詰まるような緊張の連続で作業をしているようでした。

 細かいものでは 1寸四方(3センチ四方)に800〜900個の穴で紋様が作られています。

 今後 また 続きをお話いたしますが、今回は 錐彫りの彫刻作業の様子と、その紋様を紹介します。

 

 六谷紀久男の型彫り作業

 穴の直径は 0.5mm 前後です。

すべて 円形の穴で紋様が作られています。

                     撮影: 戸波基弘氏                     

   後継者 博臣の作品。 同じく穴の直径は0.5mm程度です。
  渋紙にあける小穴はきれいにくりぬく必要があるため、独特の錐を用います。  その錐は0.3ミリメートル程度の薄鋼をたがねを用いて樋型(半円型)に曲げて、焼入れをして中割れの柄に差込み、糸を巻いて固定します。 その先端と左側面に刃先をつけるために研ぎ上げます。 これら一連の道具作りも本人自身が行ないます。

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